iPaaS 【Integration Platform as a Service】

概要

iPaaS(Integration Platform as a Service)とは、様々なクラウドサービスアプリケーションソフトの機能やデータを連携させることに特化したクラウドサービスアプリケーションが公開しているAPIを操作して利用者に適した形に統合する。

企業などの業務システムでは、クラウドサービス上で提供されるSaaSSoftware as a Service)型のアプリケーションオンプレミス環境(社内サーバ)上に構築されたアプリケーションなどが混在し、操作体系が分断されていたり、手作業でデータを移さなければならないなど、組み合わせて利用する際の煩雑さが課題となっていた。

iPaaSはこうした様々なサービスアプリケーションを連携する仕組みを提供するクラウドサービスである。利用者は自分が普段利用するサービスの機能を繋いでいき、データや処理手順がサービスの垣根を超えて自動的に流れるようにすることができる。

内部的にはコンピュータプログラム間で機能やデータを呼び出す手順やデータ形式を定めたAPIApplication Programming Interface)を利用しているため、連携させたいサービスアプリケーションが利用者向けにAPIを公開している必要がある。

よく利用されるのは「レシピ型」と呼ばれるタイプのサービスで、利用者は呼び出すサービスや機能の順序やデータの流れなどを「レシピ」として定義し、利用者の操作やあらかじめ指定した何らかのきっかけ(トリガー)に応じて起動・実行する。レシピの定義や編集は画面上のビジュアル操作でうことができるツールもあり、プログラミングなどの知識がなくても作成できる。

他に、ELT/ETLExtract/Transform/Load)型、EAIEnterprise Application Integration)型、ESBEnterprise Service Bus)型などのタイプが知られるが、これらは以前からあるシステムの類型であるためiPaaSの分類に含めるかどうかは文脈による。

(2022.11.27更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる