技術ロードマップ【technology roadmap】テクノロジーロードマップ
概要

「ロードマップ」(roadmap)とは、製品や技術、市場など特定の対象について、現在から将来のある時点までの展望や計画を分かりやすく図表化したものである。技術ロードマップはこの考え方を技術分野に当てはめたもので、ある技術がいつ頃どのような形で実現しそうかを予測し、時間軸に沿って整理したものである。
図表の作成方法には一定の型がある。横軸には時間(年や半期など)を取り、各時点で実現が見込まれる技術や製品をマイルストーンとして配置する。性能や仕様を数値で表せる場合は縦軸にもその指標を取り、時間の経過と共に数値が右肩上がりに向上していく様子を示すことも多い。半導体の集積度や通信速度の向上を示すロードマップなどがその例である。
技術ロードマップは企業が単独で作成する場合もあるが、業界団体や政府機関、学会などが主体となって作成する例も少なくない。一企業の場合は自社内の研究開発戦略や製品開発計画の策定、開発資源の配分、事業計画の立案に活用される。業界全体や国レベルの技術戦略を扱う場合は、関連する複数の企業や研究機関、大学などの意見を集約し、将来の技術課題や開発目標について共通認識を持つための資料として利用される。
複数の技術分野が相互に関係する場合には、材料や部品、システム、サービスといった階層ごとに整理されることもある。サプライチェーンを構成する様々な立場の関係者が技術ロードマップを共通の指標とすることで、開発の重複やミスマッチを防ぎ、効率的な市場立ち上げや標準化を可能にする狙いがある。
ただし、技術ロードマップは将来予測に基づくものであり、記載された内容が必ず実現することを保証するものではない。新たな技術革新や市場環境の変化、法規制の改正などによって前提条件が変化するため、定期的な見直しや更新が行われるのが一般的である。半導体や通信、エネルギー、人工知能など変化の速い分野では、技術の進展状況に応じて継続的に改訂される。