読み方 : ライゼン

Ryzen

Ryzenとは?

米AMD社のx86-64(AMD64)系マイクロプロセッサCPU/MPU)製品のブランド名の一つ。2017年に初の製品が発表され、以降はパソコン向け製品の主力ブランドとなっている。
Ryzenのイメージ画像

Ryzenが登場する以前、AMDはx86系プロセッサの本家、米インテル(Intel)社に対して性能面で大きく遅れをとっていたが、2017年の初代Ryzenは「Zen」アーキテクチャを採用することで性能・コスト比を大幅に改善した。その後も「Zen 2」「Zen 3」「Zen 4」と世代を重ねるごとに設計が刷新され、2026年の最新モデルには「Zen 5」アーキテクチャが採用されている。

製品ラインナップは用途・性能帯によって階層化され、「Ryzen 3」「Ryzen 5」「Ryzen 7」「Ryzen 9」などが用意されている。同世代では数字が大きいほど高性能・高価格の製品である。高コア数の業務用途向けには「Threadripper」シリーズも展開されている。また、大容量の3次キャッシュCPUダイに積層する「3D V-Cache」技術を搭載した「X3D」シリーズはゲーミング性能に優れるモデルとして知られており、「Ryzen 7 9800X3D」はZen 5アーキテクチャと第2世代3D V-Cacheを組み合わせた構成で高い評価を得ている。

モバイル向けでは、近年AI処理に特化したNPU(ニューラルプロセッシングユニット)を搭載した「Ryzen AI」シリーズの展開が進んでいる。Ryzen AI 300シリーズはAMD XDNA 2テクノロジを採用したNPUを内蔵しており、初代NPUと比較して最大5倍のAI処理性能を発揮するとされている。 こうしたAI対応型の製品はMicrosoft Copilot+対応PCへの搭載も進んでいる。

対応するソケットプラットフォームはRyzenの世代によって異なり、Ryzen 5000シリーズまでは「AM4」ソケット、Ryzen 7000シリーズ以降は「AM5」ソケットが採用されている。メモリ規格もAM4ではDDR4、AM5ではDDR5が標準となっており、マザーボードとの互換性確認が必要となる。2025年通年でAMDのクライアント・ゲーミング部門の売上は記録的な水準に達しており、Ryzenプロセッサへの強い需要がIntelからのシェア獲得につながっているとされている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。