Ryzen
Ryzenとは?

Ryzenが登場する以前、AMDはx86系プロセッサの本家、米インテル(Intel)社に対して性能面で大きく遅れをとっていたが、2017年の初代Ryzenは「Zen」アーキテクチャを採用することで性能・コスト比を大幅に改善した。その後も「Zen 2」「Zen 3」「Zen 4」と世代を重ねるごとに設計が刷新され、2026年の最新モデルには「Zen 5」アーキテクチャが採用されている。
製品ラインナップは用途・性能帯によって階層化され、「Ryzen 3」「Ryzen 5」「Ryzen 7」「Ryzen 9」などが用意されている。同世代では数字が大きいほど高性能・高価格の製品である。高コア数の業務用途向けには「Threadripper」シリーズも展開されている。また、大容量の3次キャッシュをCPUダイに積層する「3D V-Cache」技術を搭載した「X3D」シリーズはゲーミング性能に優れるモデルとして知られており、「Ryzen 7 9800X3D」はZen 5アーキテクチャと第2世代3D V-Cacheを組み合わせた構成で高い評価を得ている。
モバイル向けでは、近年AI処理に特化したNPU(ニューラルプロセッシングユニット)を搭載した「Ryzen AI」シリーズの展開が進んでいる。Ryzen AI 300シリーズはAMD XDNA 2テクノロジを採用したNPUを内蔵しており、初代NPUと比較して最大5倍のAI処理性能を発揮するとされている。 こうしたAI対応型の製品はMicrosoft Copilot+対応PCへの搭載も進んでいる。
対応するソケット、プラットフォームはRyzenの世代によって異なり、Ryzen 5000シリーズまでは「AM4」ソケット、Ryzen 7000シリーズ以降は「AM5」ソケットが採用されている。メモリ規格もAM4ではDDR4、AM5ではDDR5が標準となっており、マザーボードとの互換性確認が必要となる。2025年通年でAMDのクライアント・ゲーミング部門の売上は記録的な水準に達しており、Ryzenプロセッサへの強い需要がIntelからのシェア獲得につながっているとされている。