Ryzen
概要
Ryzenとは、米AMD社のx86-64(AMD64)系マイクロプロセッサ(CPU/MPU)製品のブランド名の一つ。2017年に初の製品が発表され、以降はパソコン向け製品の主力ブランドとなっている。メインの製品系列は性能の高い順に「Ryzen 9」「Ryzen 7」「Ryzen 5」「Ryzen 3」の4モデルで構成され、これに業務用製品向けの「Ryzen PRO」、高性能ワークステーション向けの「Ryzen Threadripper」(スレッドリッパー)が加わる。Zenアーキテクチャに基づくCPU製品としてはRyzen以外にも、廉価版の「Athlon」(アスロン)、サーバ向けの「EPYC」(エピック)がある。
Ryzen以前の主力だったAMD AシリーズAPUやAMD FXシリーズは競合する米インテル(Intel)社の同世代製品に比べ性能面で苦戦が目立ち販売も振るわなかったが、Ryzenシリーズでは内部設計(マイクロアーキテクチャ)を一新した「Zen」アーキテクチャを採用し、性能やコストパフォーマンスで高い評価を得ている。
個別の製品の型番は「Ryzen 3 4300GE」といったモデルナンバーで区別され、基本的には数字が大きいほど世代が新しく性能が高い。Zenアーキテクチャの改良に伴い製品世代が改められており、第1世代の初代Zen(モデルナンバー1000番台)、第2世代のZen+(2000番台)、第3世代のZen 2(3000~4000番台)、第4世代のZen 3(5000番台)が存在する。
主力の高性能モデルはGPU(Graphics Processing Unit)を統合しない単体CPU製品だが、廉価型デスクトップパソコン向けのRyzen 5/3の一部モデル、ノートパソコン向けRyzen 7/5/3については同社のRadeonシリーズGPUを統合したAPU(Accelerated Processing Unit)型のモデルが用意されている。
(2021.8.24更新)