サイロ 【silo】 サイロ化 / サイロ型システム

概要

サイロ(silo)とは、飼料や穀物、化学原料などを格納する巨大なタンクを並べた貯蔵庫のこと。ITの分野では、組織内の複数の情報システムがそれぞれ孤立しており、連携が取れなくなっている状態を「サイロ化」「サイロ型」のように呼ぶ。

農場などにある一般的なサイロには塔のような高いタンクが隣接して立ち並んでいるが、通常は内部が繋がっておらず、それぞれ独立に内容物の出し入れをう構造になっている。

企業などの組織では部署や業務に応じて複数の情報システム開発運用することがあるが、それぞれが単体での利用しか考慮しておらず連携が取れない状態を、内部が繋がっていないタンク群に見立てて「システムのサイロ化」「サイロ型システム」のように呼ぶことがある。

システムがサイロ化すると、同じ機能や同じデータが様々なシステムで重複・散在したり、同じデータシステムごとに何度も入力し直したり、他業務のデータ参照や複数部門の情報を横断的に集計・分析することが困難になるなど、全社的に見たITデータの利用効率が低下する。

システムデータのサイロ化は縦割り組織のセクショナリズムの結果として起きるが、背景にはトップマネジメントの情報システムデータ活用への関心やリテラシーの低さ、全社的なIT戦略の欠如が見られることが多い。全体最適なシステム導入を進めるべく、トップが深くITコミットする姿勢を示す必要がある。

(2021.6.22更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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