読み方 : しんきせい

新規性【novelty】

概要

新規性とは、特許制度において、発明が出願時点でまだ世の中に知られていない新しいものであるという要件。既存の技術や公知の事実は特許の対象にはならず、独占的な権利を得るためには、客観的に見て未だ誰も知らない状態であることが求められる。
新規性のイメージ画像

新規性は、特許制度において発明の独自性を確保するために設けられた要件である。出願された発明が公開文献、特許公報、学会発表、販売品、Web上の公開情報などによって既に知られている場合、その発明には新規性がないと判断される。

ここでいう「公知」には、国内外を問わず一般にアクセス可能な情報が含まれるため、国際的な文献調査が重要となる。誰が公開したかは問わないため、第三者による公開はもちろん、発明者自身が学会発表や応用製品の発売、Webサイトへの掲載などを行ってしまった場合でも、公知になったとして新規性は喪失してしまう。

特許制度は新しい技術を世の中に公開する代償として独占権を与えるものであるため、すでに社会共有の財産となっている技術に対しては権利が付与されない。たとえ画期的な発明であっても、出願より先に第三者が知り得る状態に置かれれば、その時点で特許を受ける要件を満たさなくなる。

(2025.11.25更新)