ボットウイルス 【bot virus】

概要

ボットウイルス(bot virus)とは、コンピュータウイルスの一種で、感染したコンピュータを攻撃者が遠隔操作して、別のコンピュータへの攻撃の踏み台にするなど自由に操れるようにするためのもの。

ボット」(bot)は「ロボット」(robot)の略で、ボットウイルスのことを単にボットと呼ぶこともあるが、ボットという用語は別の分野では別の意味(人間の操作を覚えて自動化をプログラム等)に使われるため文脈に注意が必要である。

他のウイルスと同じようにソフトウェア脆弱性利用者の誤認などを利用してコンピュータに侵入・定着するが、なるべく利用者や管理者に気づかれないよう、コンピュータ内の情報の盗み取りや改竄・消去などはわず、攻撃者の指示を受けるまで目立った活動をしないことが多い。

攻撃者がネットワークを通じて司令を送ると、これに従って活動し、他のコンピュータネットワークへの攻撃や迷惑メールの配信などをう。コンピュータの所有者は気づかぬうちにサイバー攻撃や迷惑行為の「踏み台」として利用されてしまう。

遠隔操作型のウイルスには攻撃者が直に操作をうタイプのものもあるが、ボットウイルスという場合には不特定多数のコンピュータに感染し、攻撃者の指示で一斉に同じ行動を起こすものを指すことが多い。感染したコンピュータを組織化した遠隔操作ネットワークを「ボットネット」(botnet)、攻撃の司令塔となる中央サーバを「C&Cサーバ」(command and control server)という。

(2020.2.28更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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