基本情報技術者試験過去問 - 分野別(科目A) - プロジェクトのリスク

令和7年6月修了 問41
プロジェクトマネジメントにおけるリスク対応の例のうち,転嫁に該当するものはどれか。
ア完了時期は守れるが,実コストは予定コストを超過することが分かったので,予備費を充てる。
イ個人情報の漏えいが起こらないように,システムテストで使用する本番データの個人情報部分はマスキングする。
ウ損害の発生に備えて,損害賠償保険を契約する。
エ取引先の業績が悪化して,信用リスクが高まっているので,新規取引をやめる。
答え : ウ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
解説 :
リスク対応の分類には,大きく「リスク回避」「リスク転嫁」「リスク軽減」「リスク受容」があります。転嫁とは,リスクが顕在化した場合の損失を第三者に移転する対応方法であり,代表的な例として保険への加入が挙げられます。損害の発生に備えて損害賠償保険を契約することで,実際に損害が発生した際の金銭的な負担を保険会社に移転できるため,これは転嫁に該当し,正解は「ウ」です。

「ア」は予備費を充てて自らコストの超過分を吸収する対応であり,これはリスク受容に近い対応です。「イ」は個人情報漏えいというリスクの発生確率や影響を小さくするための対策であり,これはリスク軽減に該当します。「エ」は信用リスクの高まりを受けて新規取引そのものをやめるという対応であり,これはリスク回避に該当します。それぞれの分類の違いを具体例とともに押さえておくとよいでしょう。
令和7年1月修了 問41
プロジェクトのリスクを,デルファイ法を利用して抽出しているものはどれか。
アステークホルダや経験豊富なプロジェクトマネージャといった専門家にインタビューし,回答を収集してリスクとしてまとめる。
イ複数のお互いに関係がないステークホルダやプロジェクトマネージャにアンケートを行い,その結果を要約する。さらに,要約結果を用いてアンケートを行い,結果を要約することを繰り返してリスクをまとめる。
ウプロジェクトチームのメンバ,PMOのメンバ,主要なステークホルダなどが,堂に会して会議をし,リスクに対する意見を出し合い,進行役がリスクとしてまとめる。
エプロジェクトを強み,弱み,好機,脅威のそれぞれの観点及びその組合せで分析し,リスクをまとめる。
答え : イ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
解説 :
「デルファイ法」とは,専門家などの複数の人にアンケートを行い,その結果をまとめて全員にフィードバックし,それを見た上でもう一度アンケートに答えてもらう,という手順を何度か繰り返すことで,意見を徐々に一つの方向にまとめていく手法です。

この手法の大きな特徴は,回答者同士が直接顔を合わせず,お互いに関係がない(匿名性が保たれた)状態でアンケートを行う点にあり,これにより発言力の強い人の意見に他の人が引きずられることを防げます。従って,「イ」の説明が正解です。

「ア」は,専門家に個別にインタビューして意見を集める「インタビュー法」の説明です。「ウ」は,関係者が一堂に会して意見を出し合う「ブレーンストーミング」の説明であり,匿名性がなく直接顔を合わせる点がデルファイ法とは異なります。「エ」は,強み・弱み・機会・脅威の4つの観点から分析する「SWOT分析」の説明であり,アンケートを繰り返すデルファイ法とはまったく異なる手法です。
令和6年12月修了 問41
プロジェクトのコンティンジェンシ計画において決定することとして,適切なものはどれか。
アあらかじめ定義された,ある条件のときにだけ実行する対応策
イ活動リストの活動ごとに必要な資源
ウプロジェクトに適用する品質の要求事項及び規格
エプロジェクトのステークホルダの情報及びコミュニケーションのニーズ
答え : ア
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
解説 :
「コンティンジェンシ計画」とは,プロジェクトの進行中に何らかのリスク(望ましくない出来事)が実際に発生してしまった場合に備えて,あらかじめ「もしこの条件が起きたら,こう対応する」という具体的な対応策を用意しておく計画のことです。従って,「ア」の「あらかじめ定義された,ある条件のときにだけ実行する対応策」がコンティンジェンシ計画の内容に該当し,正解です。

「イ」の活動リストの活動ごとに必要な資源は,プロジェクトの時間管理(スケジュール管理)に関する計画の一部であり,リスクへの備えとしてのコンティンジェンシ計画とは異なる内容です。

「ウ」のプロジェクトに適用する品質の要求事項及び規格は,品質マネジメント計画の内容にあたります。

「エ」のステークホルダの情報及びコミュニケーションのニーズは,コミュニケーションマネジメント計画の内容にあたり,いずれもリスク発生時の対応策を定めるコンティンジェンシ計画とは異なる項目です。
平成29年1月修了 問54
プロジェクトのリスクに対応する戦略として,損害発生時のリスクに備え,損害賠償保険に加入することにした。PMBOKによれば,該当する戦略はどれか。
ア回避
イ軽減
ウ受容
エ転嫁
答え : エ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
同一問題 : 〔平27秋問54〕
平成26年秋期 問55
PMBOKによれば,プロジェクトのリスクマネジメントにおいて,脅威に対して適用できる対応戦略と好機に対して適用できる対応戦略がある。脅威に対して適用できる対応戦略はどれか。
ア活用
イ強化
ウ共有
エ受容
答え : エ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
平成25年12月修了 問56
PMBOKにおいて,マイナスのリスクに対する戦略として用いられる “リスク転嫁” の説明はどれか。
アリスクの影響が及ばない代替策を実行する。
イリスクの影響や責任の一部又は全部を第三者に移す。
ウリスクの発生確率や影響度を許容可能なレベルに抑えるための対応策を実行する。
エリスクへの具体的な対応策は事前に設定せず,リスクが発生した時点で対処するために費用や時間の余裕をもっておく。
答え : イ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
平成24年1月修了 問56
リスク識別に使用する技法の一つであるデルファイ法の説明はどれか。
ア確率分布を使用したシミュレーションを行う。
イ過去の情報や知識を基にして,あらかじめ想定されるリスクをチェックリストにまとめておき,チェックリストと照らし合わせることでリスクを識別する。
ウ何人かが集まって,他人のアイディアを批判することなく,自由に多くのアイディアを出し合う。
エ複数の専門家から得られた匿名の見解を要約して,再配布することを何度か繰り返して収束させる。
答え : エ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
同一問題 : 〔平22秋問54〕
平成22年12月修了 問62
リスクが顕在化しても,その影響が小さいと想定されるので,損害の負担を受容するリスク対応はどれか。
アリスク移転
イリスク回避
ウリスク低減
エリスク保有
答え : エ
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
同一問題 : 〔平21秋問60〕
平成21年12月修了 問41
リスク分析に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア考えられるすべてのリスクに対処することは時間と費用がかかりすぎるので,損失額と発生確率を予測し,リスクの大きさに従って優先順位を付けるべきである。
イリスク分析によって評価されたリスクに対し,すべての対策が完了しないうちに,繰り返しリスク分析を実施することは避けるべきである。
ウリスク分析は,将来の損失を防ぐことが目的であるから,過去の類似プロジェクトで蓄積されたデータを参照することは避けるべきである。
エリスク分析は,リスクの発生によって被る実損失額を知ることが目的であり,その損失額に応じて対策の費用を決定すべきである。
答え : ア
分野 : マネジメント系 › プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント › プロジェクトのリスク
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