キュレーション 【curation】

概要

キュレーション(curation)とは、情報を探索、収集、整理、分類、要約などして、一定の量や形式にまとめて提供、公開、共有すること。原義は博物館や美術館などの学芸員(curator)がコレクションや資料を整理して展示や展覧会の形に組織化する活動のこと。

キュレーションサービス (キュレーションサイト/キュレーションメディア)

インターネット上のサービスやWebサイトの類型の一つで、ネット上の様々な情報源から特定のテーマや話題に関する情報を収集し、整理、編集して公開、共有するものを「キュレーションサービス」(content curation)という。一部は日本語で「まとめサイト」とも呼ばれる。

主に運営者側がまとめ記事やリストなどを作成して利用者に提供するものは「キュレーションサイト」「キュレーションメディア」と呼ばれることが多い。運営側はコンテンツ公開の場を提供し、登録利用者がまとめ記事を作成して他の利用者や一般に向けて公開する方式のサービスもある。

また、テーマや情報源の違いにより、幅広い対象を取り上げるものから、特定のテーマや対象に限定したもの、想定利用者が好みそうなテーマや対象を扱うもの、マスメディアなどが配信する時事のニュースのみを取り上げるもの、2ちゃんねる(5ちゃんねる)やTwitterなど特定のサイトやサービスの書き込みを抽出、転載したものなどの種類がある。

ネット上の膨大な情報からテーマごとに有用な情報をまとめて提供するのは新しい価値になりうるとのコンセプトで2014年頃から関連サービスが爆発的に増大した。ブームが過熱するとページ閲覧に伴う広告収入を狙って他者の著作物を剽窃して切り貼りするだけの不法で質の低いサービスやサイトが乱立し、法的紛争が頻発、一部は社会問題化し、検索サイト等による対策も進んだことから、2016年末頃を境に流行は下火になっている。

(2020.9.11更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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