読み方 : しんいんせい

真陰性【true negative】トゥルーネガティブ

概要

真陰性とは、検査や予測などで、実際に陰性の例を正しく陰性であると判定すること。精度の検証のためによく用いられる概念である。

医療などで行われる検査では、何かが「ある」「なし」の二例に分類することがよく行われる。例えば、病原体の有無について、「ある」場合を「陽性」(positive)、「ない」場合を「陰性」(negative)という。他分野でも、工場の製品検査で「不良あり」を「陽性」、「不良なし」を「陰性」とするなど、同様の概念が用いられる。

結果の組み合わせ

検査は正解の場合と不正解の場合があるため、検査結果の陽性・陰性と、実際の陽性・陰性は一致するとは限らず、結果の組み合わせは4通りの状態を取り得る。このうち、実際に陰性の例を検査でも正しく陰性を判定できた正解例のことを「真陰性」「トゥルーネガティブ」(TN:True Negative)という。

一方、正解例の中には、検査が陽性で実際に陽性の場合もあり、これを「真陽性」「トゥルーポジティブ」(TP:True Positive)という。残りの2つは不正解で、検査で陽性だったが実際は陰性だった例を「偽陽性」「フォールスポジティブ」(FP:False Positive)、検査で陰性だったが実際は陽性だった例を「偽陰性」「フォールスネガティブ」(FN:False Negative)という。

精度の指標

検査などの精度は、この4つがどのような比率で混在しているかで表すことが多い。「正解率」は、全例の中で検査が正解だった例の割合で、真陽性と真陰性の和を全例で割る。「適合率」は、検査が陽性と判定した例の中で実際に陽性だった割合で、真陽性を、真陽性偽陽性の和で割る。「再現率」は、実際に陽性だった例の中で、検査が陽性と判定できた例の割合で、真陽性を、真陽性偽陰性の和で割る。

(2025.11.15更新)