PIEの原則 【Program Intently and Expressively】

概要

PIEの原則(Program Intently and Expressively)とは、プログラムは開発者の考える意図(intent)を明確に表現(express)するように記述すべきとする原則。何をしようとしているコードなのか、読み手に伝わるように書くべきとする考え方である。

2006年に発刊されたヴェンカット・サブラマニアム(Venkat Subramaniam)氏とアンディー・ハント(Andy Hunt)の著書 “Practices of an Agile Developer” (邦題:アジャイルプラクティス - 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣)で提唱された原則である。

コンピュータプログラムソースコードは記述する回数より誰かに読まれる回数の方が多く、読みやすさを常に優先すべきとする主張である。簡潔で記述量が少ないコードや、性能や効率に優れたトリッキーなコードよりも、意図がすぐに分かる読みやすいコードを記述する方がずっと有益であるとされる。

例えば、対象のサイズを表すを整数で「1」「2」「3」として「size=2;」のように書き表すよりも、列挙型enum)の仕組みを用いて「Small」「Medium」「Large」のラベルを対応付け、「size=Size.Medium;」のようにしたほうが、記述は冗長になるが意図が明確に反映されたコードになる。

(2024.7.2更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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