PIEの原則 【Program Intently and Expressively】
概要
PIEの原則(Program Intently and Expressively)とは、プログラムは開発者の考える意図(intent)を明確に表現(express)するように記述すべきとする原則。何をしようとしているコードなのか、読み手に伝わるように書くべきとする考え方である。2006年に発刊されたヴェンカット・サブラマニアム(Venkat Subramaniam)氏とアンディー・ハント(Andy Hunt)の著書 “Practices of an Agile Developer” (邦題:アジャイルプラクティス - 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣)で提唱された原則である。
コンピュータプログラムのソースコードは記述する回数より誰かに読まれる回数の方が多く、読みやすさを常に優先すべきとする主張である。簡潔で記述量が少ないコードや、性能や効率に優れたトリッキーなコードよりも、意図がすぐに分かる読みやすいコードを記述する方がずっと有益であるとされる。
例えば、対象のサイズを表す値を整数で「1」「2」「3」として「size=2;」のように書き表すよりも、列挙型(enum)の仕組みを用いて「Small」「Medium」「Large」のラベルを対応付け、「size=Size.Medium;」のようにしたほうが、記述は冗長になるが意図が明確に反映されたコードになる。
(2024.7.2更新)