IDEA 【International Data Encryption Algorithm】 IPES / Improved Proposed Encryption Standard

概要

IDEA(International Data Encryption Algorithm)とは、1991年にスイス連邦工科大学チューリッヒ校のジェームズ・マッセイ(James L. Massey)氏と来学嘉(Xuejia Lai)氏によって開発された共通鍵暗号方式

暗号化復号に同じ暗号鍵を用いる共通鍵暗号秘密鍵暗号)の一つで、データ64ビット単位に区切って処理するブロック暗号である。鍵長は128ビットで、その中から一部分を抜き出して部分鍵を作り、平文に対して同じ操作を8回、それぞれ異なる部分鍵によってうことで暗号化する。

1970年代から使用され安全性に懸念が生じていた「DES」(Data Encryption Standard)に代わる方式を目指し、差分解読法への耐性など高い安全性を実現している。効率的な攻撃手法は見つかっていないが、鍵生成の方式が単純であるため稀に解読が容易な「弱い鍵」が生成される可能性があるとの指摘がある。

PGPv2やOpenPGPTLSなどで採用例はあるものの特許で保護されて自由に利用できなかった(非商用用途については自由)こともあり、実際の運用上はあまり普及していなかった。2012年までに各国で取得された特許がすべて失効したため、近年ではGnuPGが対応するなど再評価の動きもある。

(2024.1.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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