リチウム電池 【lithium battery】

概要

リチウム電池(lithium battery)とは、負極にリチウムを用いる一次電池(使い捨て電池)。単体で高電圧が得られ、長寿命で比重も軽く、電力容量も大きい。日常的には「ボタン電池」として馴染み深い。

よく知られるのは正極に二酸化マンガンを用いたもので、一般的な乾電池の2倍にあたる3Vの高圧を出すことができる。他に正極にフッ化黒鉛を用いたもの(3V)や硫化鉄を用いたもの(1.5V)もよく知られている。

最も一般的な形状はボタン型(コイン型)で、直径20mm×高さ3.2mmの「CR2032」などの標準規格が定められている。紙のように薄いペーパー型や、乾電池と同じ円筒形の製品もある。時計や玩具など小型の電気製品の電源として使われることが多く、コンピュータなどの電子機器の内部で、リアルタイムクロック揮発性メモリなど一部の回路・装置に電源オフ時にも通電させておく用途などでもよく使用される。

正極にリチウム化合物を用いる二次電池(充電池)である「リチウムイオン電池」や「リチウムポリマー電池」とは異なるが、これらの二次電池を指してリチウム電池と呼ぶ誤用も多い。リチウム電池を二次電池化する研究も進んでいるが、実用化には至っていない。

(2024.1.19更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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