架空請求メール 【架空請求詐欺】
概要
架空請求メール(架空請求詐欺)とは、架空の料金請求を無作為に電子メールで送付し、不当な支払いを要求する詐欺。請求の内容は適当にでっち上げたでたらめで、請求元の組織名や請求対象の商品やサービス自体が創作である場合も多い。何らかの方法で入手したメールアドレスのリストに無差別に架空の請求を送りつけ、騙された被害者に犯人の銀行口座などに料金を振り込ませるという手口である。請求の名目として有料アダルトサイトの利用料や出会い系サイトの登録料金、オンライン通販の商品代金などを挙げる事例が多い。
請求を行う事業者を名乗るパターンの他に、事業者から債権を買い取った回収業者を名乗ったり、IPアドレスなど適当な識別番号を記載して身元を把握しているように装ったり、文面に「期限までに支払いがない場合は法的措置を取る」などの脅しを入れて不安を煽るなど、手口は年々巧妙化している。
請求書を送りつけられた人の中には、過去に自分が使った別の事業者の請求と勘違いしたり、身に覚えがなくても「手切れ」のつもりで振り込んでしまったり、家族が使ったと思いこんで支払ってしまう例もある。
このような手口の詐欺メールは2002年頃から広く見られるようになり、ネット利用詐欺の定番の手口として定着している。電子メールだけでなく、携帯電話番号のリストを用いて架空請求のSMS(ショートメッセージ)を送信する手口や、郵便はがきを用いた同様の手口もよく知られている。
(2022.6.24更新)