ロードバランシング 【load balancing】 負荷分散 / LB

概要

ロードバランシング(load balancing)とは、同種の複数の機器やシステムの間で、負荷がなるべく均等になるように処理を分散して割り当てること。そのような負荷の振り分けをう機器やシステムを「ロードバランサ」(load balancer)という。

同等の機能を持つ2台以上の機器やシステムを用意し、それらの間で外部からの処理要求を振り分けることにより、全体として性能や容量、耐障害性の向上を図ることができる。コンピュータ内部のCPUストレージなどについてわれることもあるが、単にロードバランシングと言った場合はネットワーク上でサーバへの処理要求を分散する「サーバロードバランシング」を指すことが多い。

サーバロードバランシング (サーバ負荷分散/SLB:Server Load Balancing)

通信ネットワーク上で、外部からサーバへの処理要求やデータ送信要求を複数のサーバ機分散して処理することを「サーバロードバランシング」(SLB:Server Load Balancing)あるいは「サーバ負荷分散」という。

同等の構成にしたサーバ機を複数(場合によっては多数)用意し、外部との接続部分にロードバランサを設置する。ロードバランサは外部からの接続要求を一定のルールに基いて各サーバ機に振り分け、処理を分散する。

要求の割り当て方にはいくつかの方式があり、各装置に順番に均等に割り当てる「ラウンドロビン」方式や、現在の接続(コネクション)数が最も少ないものを選択する「最小接続」(リーストコネクション)方式、最も早く反応した装置に割り当てる「最速応答時間」方式などがある。

また、インターネット上の国際的なサービスなどでは、クラウドサービスなどを利用してサーバ機を地理的に分散して配置し、クライアントから地理的に最も近いサーバを選んで接続させる「GSLB」(Global Server Load Balancing広域負荷分散)といった方式が利用される場合もある。

通信プロトコルアプリケーションによっては同じ利用者が一定の文脈(セッション)のもとで繰り返し要求を送信することがあり、その都度別のサーバに接続されると処理に矛盾が生じるため、同一セッション中は前回と同じサーバに割り当てるといった制御が必要になる場合もある。

(2024.9.9更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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