コンピュータ 【電子計算機】 電算機

概要

コンピュータ(電子計算機)とは、与えられた手順に従って複雑な計算を自動的にう機械。特に、電子回路などを用いてデジタルデータ入出力、演算、変換などを連続的にうことができ、詳細な処理手順を人間などが記述して与えることで、様々な用途に用いることができる電気機械のこと。

歴史的には手回しで歯車などを駆動する機械式の自動計算機なども存在したが、現代でコンピュータと呼ばれる機械は一般に、マイクロプロセッサCPU/MPU)や半導体メモリなどの半導体集積回路ICチップ)を中心に構成され、記憶装置に記録されたオペレーティングシステムOS)やアプリケーションソフトといったコンピュータプログラムソフトウェア)を実行するものを指す。

コンピュータの分類

一般的にコンピュータそのものとみなされる機器には、個人向けの汎用コンピュータである「パーソナルコンピュータ」(PCPersonal Computer/パソコン)や、企業や官公庁などの情報システムで用いられる大規模・高性能コンピュータである「サーバ」(server)や「メインフレーム」(mainframe computer)、科学技術計算などに用いる超高性能コンピュータである「スーパーコンピュータ」(supercomputer)などがある。

また、現代の電気機器の多くは内部の装置の制御などのために機器内部に小型のコンピュータシステムを内蔵しており「組み込みシステム」(embedded system)と呼ばれる。

このような組み込み型のコンピュータを備えた機器には携帯電話スマートフォンタブレット端末、ビデオゲーム機、通信装置やネットワーク機器、テレビ受像機、ビデオレコーダー、デジタルカメラ、電子制御の家電製品や産業機械、輸送機械などがある。

コンピュータの構成

一般的なコンピュータは、プログラムの実行状況や各装置の状態を制御する「制御装置」、データの計算や加工をう「演算装置」、データを記録する「記憶装置」、人間や他の機器など外界との情報のやり取りをう「入力装置」および「出力装置」などで構成される。この五つの要素を「コンピュータの五大装置」(五大機能)と呼ぶこともある。

このうち、制御装置演算装置は現代では一つの装置や半導体チップとして統合されていることが多く、これを「処理装置」(PUProcessing Unit)という。コンピュータシステム全体の制御を司る中心的な処理装置のことを「中央処理装置」(CPU:Central Processsing Unit)という。

記憶装置は当座の動作に必要なプログラムデータの一時的な記憶に用いる「主記憶装置」(メインメモリ)と、永続的な記録に用いる「外部記憶装置」(ストレージ)あるいは「補助記憶装置」に分かれていることが多い。

計算手順はCPUに対する命令の記憶装置データとして記録し、順に読み出して実行していく方式(プログラム内蔵方式)になっており、これを「コンピュータプログラム」あるいは単にプログラムという。

(2020.6.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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