MySQL
リレーショナルデータベース(RDB)の作成や管理、データの書き込みや読み込みなどを行うためのソフトウェアで、マルチユーザーでの利用、マルチスレッドでの動作に対応し、レプリケーション、トランザクション管理など高度な機能も実装されている。
商用RDBMS製品に劣らない機能や性能を備え、Linuxをはじめとする主要なUNIX系OSやWindows、macOSなど多様な環境に対応している。PostgreSQLと並んで最も人気の高いオープンソースRDBMSの一つで、企業などの情報システムや商用ネットサービスなどでも幅広く採用されている。
GPL(GNU General Public License)に基づいてオープンソースソフトウェアとして公開されており、誰でも自由に開発に参加したり、入手、改変、再配布、自前のソフトウェアへの組み込みなどを行うことができる。デュアルライセンス制を採用しており、組み込んだソフトウェアを非公開とする商用ライセンスを用いることもできる。
ハードディスクなどのストレージ(外部記憶)装置へのデータの読み書き行う部分が「ストレージエンジン」として独立しており、機能や特徴に応じて複数の種類から選べるようになっている。以前はシンプルで高速な「MyISAMエンジン」が標準的に用いられてきたが、近年では堅牢性に優れトランザクション処理に対応した「InnoDB」が用いられることが多い。
歴史
1995年にスウェーデンのTcXデータコンサルト(TcX DataKonsult)社(後にMySQL社に改名)によって最初のバージョンが公開された。2008年に米サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)社が同社を買収し、2010年にSun社がOracle社に買収されたため、その後はOracle社の所有となっている。
オリジナル開発者のミカエル・ウィデニウス(Michael Widenius)氏はMySQLのコード資産から派生した新しいオープンソースRDBMSの「MariaDB」を開発・公開しており、MySQLから乗り換える事例が増えている。
関連用語
関連リンク (外部サイト)
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 専修大学 大学院社会知性開発センター 言語・文化研究センター「ことばの普遍と変容」Vol.1「デジタルアーカイブのWeb公開に向けて -デジタルアーカイブに関連する各種情報技術の概観-」(PDFファイル)にて引用 (2006年3月)