エンティティ 【entity】 実体

概要

エンティティ(entity)とは、実体、存在、実在(物)、本質、本体などの意味を持つ英単語。ITの分野では、何らかの標識や識別名、所在情報によって指し示される、独立した一意の対象物をエンティティということが多い。

具体的にどんな存在のことをエンティティと呼ぶかは分野や製品によって異なるため一概には言えないが、一つの物事を表すひとまとまりのデータの集合などを意味することが多い。類義語には「インスタンス」(instance)、「オブジェクト」(object)などがある。

ソフトウェア設計などの分野では、システム上でデータとして取り扱うことができるよう抽象的にモデル化された、現実世界の対象物や概念のことをエンティティということがある。例えば、「学生」というエンティティをシステム上で表すために、「氏名」「学年」「学籍番号」という属性と「進級」「退学」「卒業」という操作の集合として定義する、といったモデル化われる。

HTMLエンティティ

HTMLXMLなどのマークアップ言語では、特殊な記法によって画面上に表示された文字のことをエンティティという。「&」(アンパサンド)と「;」(セミコロン)で挟まれた文字列は表示する文字を指定する特殊な記法であるとみなされ、これを置き換えて実際に表示された文字をエンティティという。例えば、HTMLファイル中で「©」と記述すると画面上ではその箇所が「©」に置き換えられて表示されるが、この「©」という文字のことをエンティティという。

(2024.1.31更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる