Celeron
概要
Celeronとは、米インテル(Intel)社のマイクロプロセッサ(CPU/MPU)製品のシリーズ名の一つで、主流の製品より機能や性能を抑えた廉価版の製品系列。低価格を追求するローエンドのパソコン製品向けのプロセッサである。32ビットのx86系および64ビットのx86-64(x64)系の命令セットに対応したプロセッサ製品で、同社および他社の同系列の他のプロセッサと互換性があり、ソフトウェアはそのまま動作する。世代により主流の製品との違いは異なるが、最高クロック周波数が低い、キャッシュメモリが少ない、マルチプロセッシングやハイパースレッディングなど付加的な機能に対応しないといった点が異なっている場合が多い。
世代の異なる製品も「Celeron」という単一の製品名を共有しているため、Celeron D、Celeron Mなど派生した製品名がつけられた一部のモデルを除き、「Celeron(Coppermine-128K)」のようにマイクロアーキテクチャ(内部設計)名を付記したり、「Celeron G4900」のようにモデル番号(プロセッサナンバー)などで個々の製品を区別する習慣がある。ノートパソコン向けの製品は「モバイルCeleron」(Mobile Celeron)と呼ばれることもある。
最初の製品は1998年に当時のPentium IIの廉価版として登場し、以降、Pentium III、Pentium 4、Pentium Mなど主流のPentiumシリーズの廉価版として各世代の製品が提供された。Intel Core世代以降はPentiumがCoreシリーズの廉価版と位置づけられるようになったため、さらにその下の最も廉価なモデルとして提供されるようになった。
(2018.9.18更新)