RAR 【Roshal Archive】 .rarファイル
Zip形式など他の著名な圧縮方式に比べ圧縮率が高く、ファイル分割機能や誤り訂正符号によるエラーの自動訂正機能を標準で備えるといった特徴から、通信回線が低速だったインターネット普及の初期に特に好まれた。
ファイル分割機能は圧縮後のデータを任意のサイズの複数のファイルに分割して保存する方式で、分割されたファイル群はファイル名の末尾が「.part01.rar」「.part02.rar」…といった規則で命名される(初期には拡張子が「.r00」「.r01」「.r02」のように変化する方式だった)。
他にも、解凍プログラムを圧縮ファイル自身に内蔵した自己解凍書庫の作成や、電子署名(デジタル署名)による改竄やすり替えの防止、パスワードにより保護された暗号化圧縮ファイルの作成などの仕様が規定されている。
もとはロシアのユージン・ローシャル(Eugene Roshal)氏とアレクサンダー・ローシャル(Alexander Roshal)氏の兄弟がMS-DOS向けに開発していた同名(RAR.EXE)の圧縮ソフト(およびWindows向けに移植されたWinRAR)で採用されていた形式で、のちに圧縮アルゴリズムとファイル形式の仕様が公開され他のソフトウェアにも広まった。
(2018.10.27更新)