命令ミックス 【instruction mix】 インストラクションミックス
コンピュータのCPU(MPU/マイクロプロセッサ)の性能を測定する方法として、あるプログラムの起動から終了までにかかった時間を計測し、実行した命令の回数で割ることにより1秒あたりの命令実行回数(IPS:Instructions Per Second)を決定する手法がある。
CPUには多数の動作の異なる命令が組み込まれており、命令ごとに所要時間が異なるため、どの命令を何回ずつ実行するかによって計測値は変化する。このため、試験に使ったプログラムに含まれる各命令について、命令Aが何回(何%)、命令Bが何回(何%)…という実行回数(構成比率)を明らかにする必要がある。この命令の組み合わせのことを命令ミックスという。
試験者や機種が違っても同じように計測や比較ができるよう、命令の組み合わせについての標準が定められたこともあった。1950年代の米IBM社製メインフレーム向けに、主に科学技術計算を想定して設計された「ギブソンミックス」や、事務処理や会計処理を想定して設計された「コマーシャルミックス」などである。
(2021.6.9更新)