クラウドコンピューティング 【cloud computing】 クラウドシステム / cloud system

概要

クラウドコンピューティング(cloud computing)とは、コンピュータの機能や処理能力、ソフトウェアデータなどをインターネットなどの通信ネットワークを通じてサービスとして呼び出して遠隔から利用すること。

クラウド」(cloud)とは「雲」という意味で、IT業界ではシステム構成図などを描く際にネットワークの向こう側にある外部のコンピュータシステムなどをまとめて雲の形の絵記号で記す慣例があることから、このように呼ばれるようになった。

従来のコンピュータ利用方式では、利用者が直接操作する端末や、同じ建物内にあるサーバなど、システム利用側が自ら保有、設置する機器上でソフトウェアデータを管理していたが、クラウドコンピューティングではシステム本体は専門の管理施設に集約し、利用者インターネット等の広域回線網を介してこれを使用する。

コンピュータ通信回線の性能が向上したことから実用的になった利用方式で、通常は機器を設置、運用する専門の事業者(クラウドプロバイダー)が契約者に機器やシステムソフトウェアの使用権を貸与するクラウドサービスの形で提供される。

インターネットから誰でも利用できるようなサービスシステムを「パブリッククラウド」、大企業などが自社ネットワーク上で社員などが利用するために内部的に構築運用するものを「プライベートクラウド」、両者を組み合わせたものを「ハイブリッドクラウド」という。クラウドと対比して従来型のシステムを指す場合は「オンプレミス」(on-premises)型という。

(2021.3.30更新)

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