ウェアレベリング 【wear leveling】

概要

ウェアレベリング(wear leveling)とは、記憶装置の書き込み制御の手法の一つで、記憶媒体(メディア)上の各箇所・素子の書き込み回数がなるべく均等になるように、物理的な書き込み位置を選択すること。

メディアの物理的特性により、書き込み・書き換え回数に制限がある場合に用いられる。同じ箇所に書き換えが集中するとその箇所が他よりも先に劣化して使用不能になってしまうため、どの箇所にも均等に書き換えがわれるよう制御することでメディアの寿命を伸ばすことができる。

ハードディスクなどの磁気ディスク媒体は書き換え回数の制限が数万回以上と大きく、あまりこのような制御はわれないが、制限が数百回から数千回であるフラッシュメモリを利用した記憶装置SSDUSBメモリメモリーカードなど)で用いられる。

書き換え型の光学ディスクCD-RWDVD-RWBD-REなど)も書き換え回数の制限が厳しいが、媒体が着脱式で記録位置ごとの書き換え回数の把握が困難であり、一回の書き換えに時間がかかり寿命を迎えるまで繰り返し使う人も少ないため、このような制御はわれない。

(2022.5.26更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。