CD-RW 【Compact Disc ReWritable】

概要

CD-RW(Compact Disc ReWritable)とは、CD(コンパクトディスク)の一種で、利用者が何度も内容を書き換え可能なディスクのこと。消去と書き込みにはCD-RW記録対応ドライブが必要だが、読み出しは通常のCDドライブでも可能(一部制限あり)で、書き換え可能な音楽CDやデータCDとして利用できる。

CD規格では当初、ディスク製造時に信号を記録し、利用者側では消去や書き換えができない仕様のみが規定されていたが、後に、同じ領域に一度だけ書き込める追記型の「CD-R」(CD-Recordable)が、さらに、何度も繰り返し消去と再書き込みが可能なCD-RWが追加された。

CD-RWはCD-Rと同様、ディスクのサイズは直径8cmまたは12cm、記録容量は650MB(メガバイト)あるいは700MBなど、物理的な記録形式などは読み取り専用CDと互換性がある。コンピュータのデータ記録用としても、オーディオ機器で再生可能な音楽CDとしても利用することができる。

磁気ディスクのように任意の位置の記録内容を上書きできるわけではなく、全体を消去(再フォーマット)して空ディスクに戻し、ゼロから内容を再び書き込めるという方式となっている。すでに記録済みの内容を部分的に書き換えることはできない。

CD対応の光学ドライブでCDの代わりとして読み込むことが原理的には可能だが、反射率が読み出し専用CDの20%程度と極めて低いため、CD-RWの読み出しを想定していない古いドライブでは読み込めない場合があり、メディアの状態などにより通常より読み取りエラーが増えることもある。

ディスク表層の記録層にある物質にレーザー光を照射して結晶構造を変化させることで反射率を変化させる相変化記録方式を利用して1000回程度までの消去・再書き込みを可能にしている。ソニーや蘭フィリップス(Philips)社などの企業連合が開発し、1996年に「Orange Book Part III」として規格化された。

(2023.8.18更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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