DivX

概要

DivXとは、米ディビックス(DivX)社が開発した動画データの圧縮形式、および、同形式への圧縮や展開を行うコーデック(CODEC)。基本的な圧縮・再生などが可能な無償版(DivX)と、設定項目などが豊富な有償版(DivX Pro)がある。

同社が配布しているパッケージには、コーデックメディアプレーヤーの「DivX Player」、動画をDivX形式に変換できる「DivX Converter」、遠隔地の端末に配信することができる「Media Server」が同梱されている。有償のPro版ではDVDからの変換などの追加機能が利用できる。

DivX形式はMPEG-4標準を元に同社が独自に開発した圧縮方式で、他の形式に比べ高画質と高圧縮率を両立しているとして2000年代前半に人気を博した。動画圧縮にしか対応していないため、音声の圧縮符号化には別の方式で対応する必要がある。

動画データを格納するファイル形式コンテナフォーマット)は当初Windowsなどで標準的に用いられるAVI形式が使用されたが、その後MKVMatroska Video)形式が標準となり、他にMP4MOVなどにも対応するようになった。AVI 2.0を拡張した独自のコンテナ形式である「DivX Media Format」(.divファイル/.divxファイル)も開発されたが、あまり利用されなかった。

(2022.7.29更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。