ITILとは、イギリス政府が策定した、コンピュータシステムの運用・管理業務に関する体系的なガイドライン。数冊の書籍の形でまとめられており、同政府機関のOGC(Office of Government Commerce)などから入手できる。
1980年代、同政府はITへの投資に対して期待した効果が得られなかったことから、プロジェクトチームを結成してIT活用の先進事例を調査し、模範的な事例(ベストプラクティス)を収集、「ITを活用して業務の遂行を援助する」方法論として体系化した。これがITILである。
ITILでは、コンピュータシステムとその運用管理を、業務の遂行を手助けする「ITサービス」ととらえ、サービスを要求に応じて適切に提供すること、高い投資対効果で継続的に改善していくことを目指している。こうした視点から、運用管理業務を、日常的にユーザが必要なサービスを利用できるようサポートする「サービスサポート」と、サービスを高い投資効率で長期的に改善していく「サービスデリバリー」の2つに分けて考える。そして、両者をそれぞれ5〜6個のプロセスに分割し、模範的な事例を示している。
ITILは包括的なガイドラインであり、何をどのように行なうか詳細に記述されているわけではない。導入にあたっては実際の業務に照らして独自にプロセスを定める必要がある。