ラスタライズ 【rasterize】 ラスタライゼーション / rasterisation / ラスター化
概要
ラスタライズ(rasterize)とは、何らかの抽象度の高い形式で記述された画像データを、コンピュータが最終的に出力することのできる画素の集まり(ビットマップ形式/ラスター形式)に変換すること。一般的にはベクター画像をビットマップ画像に変換することを指すことが多い。ディスプレイやプリンタなどの出力装置は、画像をそれ以上分割できない微細な画素(ピクセル)が縦横に規則正しく並んだビットマップ形式として表現しており、コンピュータ内部のビデオメモリなどでも直接記憶したり処理できるのはこの形式となっている。
一方、ベクター形式の画像は点や線、面などの図形を描画するためのパラメータなどの集合として表現されており、装置の解像度や拡大・縮小によらず同品質の出力を得られる利点があるためアウトラインフォントなどの形で広く利用されている。これを表示や印刷のために特定の画素数のビットマップ画像に変換する工程がラスタライズで、大抵はソフトウェアが自動的に処理するため利用者が意識する機会は少ない。
また、3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)を平面に描画するレンダリング法の一つで、3Dモデルを構成する多角形(ポリゴン)の単位で投影面に描画していく方式をラスタライズ法と呼び、ビデオゲームなどでリアルタイムにレンダリングを行う手法として広く用いられている。
(2018.11.19更新)