レンダリング 【rendering】 レンダー / render
マークアップ言語などの人工言語で記述された描画指示や、何らかのデータ形式やデータ構造で記述された描画内容を表すデータ群をソフトウェアが読み込み、内容を解釈して画像や動画、音声などを生成する。
通常は結果をそのまま即座に画面に表示(あるいは音声として出力)することを指すが、生成結果を何らかのデータ形式でファイルなどに記録・保存したり、ネットワークを介して別のコンピュータに送信・配信することを含む場合もある。
レンダリングを行うためのソフトウェアや装置、システムなどのことを「レンダラー」(renderer)あるいは「レンダリングエンジン」(rendering engine)という。多数のコンピュータを束ねて大規模なレンダリング用システムを構成する場合もあり、「レンダリングファーム」(rendering farm)と呼ばれる。
3Dレンダリング
単にレンダリングといった場合には、3次元グラフィックス(3DCG)において数値データとして与えられた物体や図形に関する情報を計算によって画像化することを指すことが多い。
視点の位置や、光源の種類や位置、物体の形状や頂点の座標、描画色や表面の質感、表面に貼り付ける画像(テクスチャ)などを表す様々なデータを組み合わせ、陰面消去や陰影付けなどの処理を行って画像を作成する。様々な手法が考案されており、レイトレーシング法やラジオシティ法などがよく知られる。
Webレンダリング
WebブラウザがHTMLやCSSによるページ内容の記述、スクリプトによる動作の記述、画像ファイルやフォントファイルなどの外部データを組み合わせ、一枚のWebページを画面上の表示領域(ウィンドウ)内に描画することを「Webレンダリング」という。
動的にWebページを生成するWebアプリケーションの分野では、サーバ側の元になるデータからWebブラウザに表示させるHTMLやスタイルシート、スクリプトなどの記述を生成することを指してレンダリングと呼ぶ場合があり、紛らわしい。
その場合、サーバ側で元データからWebページを生成してWebブラウザに渡す(つまり、通常の静的なWebページと同じ流れとなる)方式を「サーバサイドレンダリング」(SSR:Server-Side Rendering)、ブラウザに元データを渡してクライアント側スクリプトの処理でWebページ(を構成するHTML記述など)を生成する方式を「クライアントサイドレンダリング」(Client-Side Rendering)という。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 大阪商業大学学術情報リポジトリ「経営情報システムにおける逆効果に関する一考察」(PDFファイル)にて引用 (2022年11月)