閾値 【threshold】 しきい値 / 敷居値 / スレッショルド

概要

閾値(threshold)とは、そのを境に、上下で意味や条件、判定などが異なるようなのこと。境界となるITの分野では、電子回路の高電位と低電位の区別や、プログラミング条件分岐などで用いられる。

もとは生物学や物理学などで、ある現象や反応などが誘起される最低限の量などを指す概念だが、IT分野では「警告を表示する残り容量の閾値を10%に設定する」といったように人為的に設定された境界値などを指す場合もある。

コンピュータはすべての情報を「0」と「1」を組み合わせた2進数で表すが、内部のデジタル回路では電圧の高低を0と1に対応付けて表す。電圧の高低の判断の境目となるが閾値で、明確に区別できるように「1.5V以下は0、3.5V以上は1」といったように中間に幅を持たせることが多い。

なお、「閾値」の「閾」の文字は音読みが「イキ」、訓読みが「しきい」とされ、心理学や生理学などでは「いきち」、物理学や工学などでは「しきいち」と読むことが多いようである。工学系では「しきい値」というひらがな表記が定着している。

(2023.12.1更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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