フールプルーフ 【foolproof】
概要
フールプルーフ(foolproof)とは、機械やソフトウェアなど人が使う道具の設計についての考え方の一つで、利用者が操作や取り扱い方を誤っても危険が生じない、あるいは、そもそも誤った操作や危険な使い方ができないような構造や仕掛けを設計段階で組み込むこと。また、そのような仕組みや構造。解説 フールプルーフ設計では「人間は間違えるものである」「理解が不十分な人が取り扱うこともある」という前提に立ち、誤った使い方をしても利用者や周囲の人を危険に晒したり、機器が破損したり、致命的な事態や損害を生じさせないような構造に設計する。
また、そもそも誤った使い方ができないような構造や操作方法にしたり、危険な使い方をしようとすると機能が停止したり自動的に初期状態に戻ったりするような機構を組み込むといった対策が行われることもある。
よく知られる例としては、正しい向きにしか挿入できない電池ボックスや、扉や蓋が完全に閉じなければ起動しない電子レンジや洗濯機、シフトレバーをパーキングかニュートラルに入れてフットブレーキを踏んだ状態でないとエンジンが始動しない自動車、左右に離れたボタンやレバーを両手で同時に操作しなければ降りてこない裁断機やプレス機、人が座っていないと水を噴射しない洗浄便座などがある。
似た概念として「フェイルセーフ」(fail-safe)がある。これは機器の一部が損傷、故障、停止などしても危険が生じないような構造や仕組みを導入する設計思想のことである。停電すると棹が下がったままになる踏切などが該当する。
(2023.9.13更新)
「フールプルーフ」の関連用語
他の用語辞典による「フールプルーフ」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「フールプルーフ」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【令5 問93】 フールプルーフの考え方を適用した例として、適切なものはどれか。
【平31春 問90】 入力画面で数値を入力すべきところに誤って英字を入力したらエラーメッセージが表示され、再入力を求められた。このような工夫をしておく設計思想を表す用語として、適切なものはどれか。
【平21秋 問67】 フールプルーフの考え方として、適切なものはどれか。
▼ 基本情報技術者試験
【令4修7 問45】 安全性や信頼性を確保するための設計のうち,フールプルーフに該当するものはどれか。
【令4修6 問16】 システムの信頼性設計のうち,フールプルーフを採用した設計はどれか。
【令2修12 問45】 安全性や信頼性を確保するための設計のうち,フールプルーフに該当するものはどれか。
【平30修7 問13】 システムの信頼性設計のうち,フールプルーフを採用した設計はどれか。
【平29修12 問46】 安全性や信頼性を確保するための設計のうち,フールプルーフに該当するものはどれか。
【平28秋 問46】 安全性や信頼性を確保するための設計のうち,フールプルーフに該当するものはどれか。
【平27修7 問46】 安全性や信頼性を確保するための設計のうち,フールプルーフに該当するものはどれか。
【平27修6 問14】 システムの信頼性設計のうち,フールプルーフを採用した設計はどれか。
【平25修12 問18】 システムの信頼性設計のうち,フールプルーフを採用した設計はどれか。
【平24秋 問45】 安全性や信頼性を確保するための設計のうち,フールプルーフに該当するものはどれか。
【平24修7 問18】 システムの信頼性設計のうち,フールプルーフを採用した設計はどれか。
【平23春 問17】 システムの信頼性設計のうち,フールプルーフを採用した設計はどれか。
【平21修12 問48】 安全性や信頼性について,次の方針でプログラム設計を行う場合,その方針を表す用語はどれか。“不特定多数の人が使用するプログラムには,自分だけが使用するプログラムに比べて,より多くのデータチェックの機能を組み込む。