読み方:フルエイチディー
フルHD 【Full HD】 1920×1080 / フルハイビジョン / FHD / Full High Definition
概要
フルHD(Full HD)とは、画面や映像を構成する画素数を表す用語の一つで、1920×1080ピクセルのこと。縦横比(アスペクト比)は16:9、総画素数は207万3600ピクセル。HD(High Definition)映像・機器のうち、最も広いためこのように呼ばれる。かつてのアナログテレビ放送の解像度・画素数に相当する、水平走査線525本前後、あるいは縦480ピクセル前後の広さのことを「SD」(Standard Definition)というが、これを広げた750本/720ピクセル以上の広さを「HD」(High Definition)という。
単にHDといった場合は、この基準を満たす下限にあたる1280×720ピクセルを指すことが多いため、これと区別して1920×1080ピクセルを指す場合に、「完全なHD画質」という意味を込めてフルHDという。デジタルテレビ放送(地上・BS)では両者の中間の1440×1080ピクセルで放送することも多く、受像機側で横方向を引き伸ばすなどしてフルHDサイズで表示する。
動画データや機器の仕様・性能などでは画素数だけでなくフレームレート(1秒あたりの画面書き換え回数)や走査方式の違いも重要で、同じフルHDでも走査線1080本を上から一度にプログレッシブスキャン(順次走査)するものは「1080p」、奇偶に分けてインターレーススキャン(飛び越し走査)するものは「1080i」と呼ばれる。
フルHD対応の機器は2000年前後から普及し始め、テレビ放送やビデオゲーム、Blu-ray Discなど映像ソフト側でも標準の画素数として広まった。2010年代には次世代の画素数として、3840×2160などの横4000ピクセル前後、縦2000ピクセル前後の「4K」が普及し始めたが、現在でも多くの映像がフルHDサイズで提供されている。
(2025.8.28更新)