枯れた 【mature】
概要
枯れた(mature)とは、技術や製品などが登場してから長い年月が経ち、新たな進展や展開は見込めないが状態が安定して成熟していること。他の分野の比喩表現では古臭い、衰えたといったネガティブな意味で使うことが多いが、技術分野では必ずしも悪い意味とは限らない。最新の技術や製品に比べ仕様や手法などが古く、機能や性能でも劣ることが多いなど悪い面もあるが、長期間に渡り様々な現場で実用に供され、不具合の検証や欠陥の修正などが進んでおり、技術的な限界や既知の問題の回避方法といったノウハウの蓄積が進んでいるなど良い面もある。
先端技術の導入や目新しさよりも安定性や信頼性、実績などが求められる局面では枯れた技術が採用されることが多く、技術分野の中では軍事技術などに多く見られる。IT分野は技術の進歩が速く古い技術や製品が次々に使えなくなってしまうが、安定性が重視される場面では相対的に枯れた技術が採用されることがある。
(2021.11.21更新)