NTPサーバ 【Network Time Protocol server】 Timeサーバ / タイムサーバ / 時刻サーバ / ntpd / ntp daemon

概要

NTPサーバ(Network Time Protocol server)とは、インターネットなどのTCP/IPネットワーク上で現在時刻の情報を配信するサーバ。NTP(Network Time Protocol)でサーバ間で時刻を同期したり、クライアントに正確な現在時刻を知らせたりする。SNTP(Simple NTP)で時刻データを配信するものはSNTPサーバと呼ばれる。

一種の時報にあたる情報を配信しているサーバで、パソコンなどからNTPクライアントでアクセスすると、そのコンピュータの内蔵時計を正しい現在時刻に調整することができる。インターネット上には通信事業者や研究機関などが公開しているNTPサーバがあり、誰でも自由に利用できる。企業などが組織内のコンピュータからのみアクセスを受け付けるサーバを運用する場合もある。

NTPサーバは「Stratum」(ストラタム)と呼ばれる階層構造を形成しており、最上位から順に「Stratum 1」「Stratum 2」のように呼ぶ。最上位のStratum 1は原子時計や電波時計、特殊なGPS受信機などの時刻源(「Stratum 0」とも呼ばれる)に直結されている。安定的に運用するため一般に公開されず、限られた下位サーバからのみ参照される場合もある。

Stratum 2以下のサーバは上位階層のサーバからNTPで時刻データを受信して自らの時刻を正確に維持する一方、下位階層のサーバへ時刻データを提供する。下位のサーバはNTPクライアントからの問い合わせに応じて時刻データを提供しており、これにはNTPだけでなく、仕様を簡素化したSNTPが使われることがある。

(2019.3.13更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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