読み方 : ヤン
YANG【Yet Another Next Generation】
YANGとは?

YANGが記述するのは、データそのものではなく「データの構造と制約」である。設定値の種類や型、入力可能な範囲、項目同士の関係といったルールをモジュール単位で定義する。記述はツリー状の階層構造を採用しており、個々の要素はノードとして表現される。不正な値の入力を定義段階で防ぐ仕組みも備わっており、データの整合性を保ちやすい。
実際の機器制御には、YANGで定義したモデルをNETCONFやRESTCONFといった通信プロトコルと組み合わせて使う。NETCONFはXMLを介して機器を管理する規格であり、RESTCONFはHTTPとJSONを用いて同様の操作を行う仕組みである。YANG自体は通信仕様を持たず、これらのプロトコルで扱うデータ構造を定義する役割を担う。
YANGが普及した背景には、ネットワーク運用における自動化とマルチベンダ環境への対応という課題がある。従来は機器ごとに異なるコマンドを手動で入力する運用が一般的であり、規模の拡大に伴って管理負担が増大しやすかった。また、メーカーごとにデータの表現形式が異なると、管理システム側の開発コストも膨らむ。YANGはこうした情報表現を標準化することで、異なるメーカーの機器が混在する環境でも一貫した運用管理が可能となる。
YANGモデルはメーカーが自社機器向けに独自に定義することもできるが、IETFやOpenConfigといった標準化団体が汎用的なモデルを公開している。既存の定義を再利用しながら独自機能を拡張して記述できる仕組みも備わっており、基本的な互換性を維持しつつ機器固有の機能にも対応できる。通信事業者やデータセンター、企業ネットワークなどで活用されている。