UXライティング【UX writing】
概要

単に正しい文章や美しい表現を作ることが目的ではなく、利用者がその場で何を理解し、次に何をすべきかを直感的に把握できるようにすることが重視される。例えば、曖昧なボタンの文言では押した後に何が起こるか判断しにくいため、簡潔に結果を想起させる文言を検討する。
エラーメッセージも「入力内容が不正です」とだけ示すより、どの項目にどのような問題があるかを具体的に示す方が修正しやすい。表示する言葉が不明瞭だと利用者の離脱や問い合わせの増加につながるため、短く簡潔で平易な表現が求められ、画面全体で同じ操作や機能を異なる言葉で呼ばないよう、用語や表現の一貫性を保つことも重要である。
このような文章設計は画面のレイアウトや操作の流れと密接に関わるため、UXライターはデザイナーや開発者と連携しながら作業を進めることが多い。テキストの長さや言い回しがデザインの見た目や操作性に直接影響することから、開発の終盤ではなく設計段階からテキストを検討する事例が増えている。作成した文言についても、実際に利用者が意味を理解できるか、目的の操作を完了できるかを確認し、必要に応じて修正する方法が用いられる。
商品やサービスの魅力を訴求し、購買意欲や関心を喚起することを目的とする「コピーライティング」とは、目的や評価の基準が異なる。UXライティングでは、利用者がサービスの機能や状態を正しく理解し、円滑に操作できるようにすることで、ユーザー体験(UX:User Experience)を向上させることを目的とする。対象となる利用者の知識や利用状況によって適切な表現も変わるため、専門用語を避けたり、必要に応じて説明を加えたりすることがある。日本語での実践においては、敬語や書き言葉に偏りがちな画面文言を、より自然な話し言葉に近づける工夫も課題の一つとして挙げられている。