読み方 : ユーエックスデザイン
UXデザイン【user experience design】ユーザーエクスペリエンスデザイン
概要
UXデザインとは、利用者が製品やサービスを通じて得られる体験全体を設計すること。使いやすさだけでなく、満足感や理解のしやすさなどの総合的な体験価値を高めることを目的とする。

製品を利用する際、利用者は単に機能を使うだけでなく、その前後の文脈を含めた一連の流れを経験する。この体験の総体を「UX」(User Experience:ユーザーエクスペリエンス)と呼び、利用前の期待感から、操作中のストレスのなさ、利用後の満足度までが広範囲に含まれる。UXデザインの目的は、この一連のプロセスにおいて利用者の抱える課題を解決し、価値を提供することにある。
設計にあたっては、まずターゲットとなる利用者の行動や心理を深く理解するための調査が行われる。得られた情報をペルソナやカスタマージャーニーといった手法を用いて整理し、どのような体験を提供すべきかという戦略を立てる。その結果に基づいて、具体的な外観や構造のデザイン、操作性へと落とし込んでいく。プロトタイプによるユーザーテストなどを繰り返し、漸進的に品質を向上させる手法が用いられることもある。
ソフトウェアやネットサービスの分野では、しばしば「UIデザイン」(ユーザーインターフェースデザイン)と混同されるが、UIはUXを実現するための要素の一つであり、画面上の配置やボタンの形といった具体的な接点を指す。一方、UXはその接点を通じて利用者が何を感じ、どのような目的を達成できたかという経験そのもの、およびその受け止め方を指す。現代の市場において、機能や性能だけでの差別化が困難になる中、総合的な体験の質を高めることの重要性が増している。