Telegram

2013年にパーヴェル・ドゥーロフ(Pavel Durov)氏らが創設したサービスで、英領バージン諸島に登記され、アラブ首長国連邦ドバイに本拠を置くテレグラム・メッセンジャー社(Telegram Messenger LLP)が運営している。サービスを利用するための専用クライアントはAndroid、iOS、Windows、macOS、Linux、Webブラウザで利用できる。
インスタントメッセージングサービスとして、加入者間で文字メッセージを交換できるほか、画像、動画、音声、大容量ファイルの送信にも対応している。利用者が複数の端末からログインしている場合には、複数の端末間でメッセージ履歴を同期することができる。
独自の暗号化技術を用いた高い秘匿性で人気がある。一般的なメッセージ送信はクライアントとサーバの間で暗号化され、メッセージはサーバに保管される。一方、「シークレットチャット」機能を利用すると、送信者と受信者の端末間のみで暗号化を行う「エンドツーエンド暗号化」が適用される。サーバには履歴が残らず、同社自身も内容を復号することができない。一定時間が経過すると端末からメッセージが自動的に消滅する設定も可能である。
強力なコミュニティ(SNS)機能もあり、最大20万人まで参加可能な「グループ」や、登録者数に制限がなく一方的に情報を発信できる「チャンネル」といった機能がある。大規模な情報拡散やコミュニティ運営に適しており、身元を明かさずに機密情報をリークしたり不正を告発するといった用途にも用いられている。
動作が非常に軽量なことでも知られ、通信環境が不安定な場所でもメッセージが届きやすいよう設計されている。「ボット」(bot)と呼ばれる自動応答プログラムを組み込むことができ、通知配信や簡易的な業務処理などにも活用されている。
特定の企業や国の影響を受けにくい独立した運営姿勢もあり、プライバシーを重視する人々の支持を得ている。国家によるインターネット規制・監視の厳しい国の住民が自由を求めて利用するといった例も見られるが、匿名性の高さからテロ組織や犯罪集団が司法当局の追跡を逃れる目的で悪用しているとの指摘もある。