読み方 : システムアカウント

SYSTEMアカウント【Local System】

概要

SYSTEMアカウントとはWindowsに組み込まれたシステム専用のアカウントの一つ。サービスやバックグラウンドで動作するプログラムを実行するために利用される。一般の利用者がサインインして使うアカウントではなく、オペレーティングシステム(OS)が内部で自動的に割り当てて処理を進めるためのもので、パスワードは存在しない。
SYSTEMアカウントのイメージ画像

このアカウントは、ローカルコンピュータ上のほぼすべてのファイルレジストリ、デバイスなどのシステム資源に制限なくアクセスできる。Administratorsグループのメンバーでも読み取れないレジストリキーを扱える場合があり、通常のAdministratorアカウントを上回る権限を持つ。

ネットワークへの接続時には、ローカルでの権限とは異なる仕組みが働く。ドメインに参加したコンピュータでこのアカウントネットワーク資源にアクセスする場合、利用者本人ではなく、「ドメイン名コンピュータ名$」という形式のコンピュータ自体を指し示すアカウントとして認証される。通信可能な範囲は、コンピュータアカウントが持つ権限に限定される。

Windowsの起動やシステム管理に関わる多くのコアサービスが、初期状態でSYSTEMアカウントの権限を利用して動作している。個別の利用者がログインしていない状態でも、セキュリティ対策ソフトの監視や自動更新などの機能が途切れることなく提供される。強力な権限を持つ分、サービスに脆弱性があった場合の影響も大きく、攻撃者に悪用されるとシステム全体が危険にさらされる恐れがある。特にドメインコントローラ上でSYSTEMアカウントによりサービスを稼働させると、Active Directory全体への無制限のアクセスが発生し、ドメイン全体に被害が及びかねない。

こうした事情から、現在のWindowsではSYSTEMアカウントの代わりに、NETWORK SERVICEアカウント、LOCAL SERVICEアカウントなど、権限を絞った代替アカウントの利用が推奨されている。サービスの実行に高い権限が不要であれば、より制限された権限のアカウントを選ぶことが、システム全体の安全性を保つ上での基本的な考え方となっている。

(2026.7.18更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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