SRM【Supplier Relationship Management】
概要

SRMでは、取引金額や調達品目の戦略的重要度、代替困難性などの基準に基づいてサプライヤーを評価・分類し、重点的に関係を深める相手と標準的な管理に留める相手を区別する。重要度の高いサプライヤーに対しては、品質や納期、コスト、対応力などの観点から定期的な業績評価を実施し、改善が必要な点があれば協働で取り組む。
従来の購買業務は、発注のたびに相見積もりを取って最安値の業者を選ぶ価格交渉が中心であった。SRMではこうした取引相手を単なる発注先としてではなく、共同での技術開発や品質向上、情報共有の迅速化などを通じてサプライチェーン全体の競争力を高める戦略的パートナーとして位置づける。
情報システムとしてのSRMは、サプライヤーの基本情報や取引実績、納期遵守率、不良率といったデータを一元管理する機能を備える。需要予測や生産計画をサプライヤーとリアルタイムに共有したり、見積り、発注、検収などの手続きをWeb上で完結させる電子購買機能を含む製品もある。サプライヤー側も専用ポータルを通じて納品状況や自社評価を確認でき、双方の事務負担の軽減や業務の透明化につながる。ERPや購買管理システム、SCMシステムと連携して運用されることが多い。
製品の高度化や経済のグローバル化に伴い、外部調達する部品やサービスの重要性は増している。調達先の経営破綻や自然災害による供給途絶、品質不正は自社の生産活動に深刻な影響を及ぼすため、リスクの予測と回避が求められる。また、環境配慮や人権尊重といった企業の社会的責任をサプライチェーン全体で果たすことへの要請も高まっており、SRMへの注目は増している。顧客との関係管理を対象とする「CRM」(Customer Relationship Management)と対比される概念として言及されることも多い。