読み方 : エスエムシー
SMC【System Management Controller】
概要
SMCとは、米アップル(Apple)社の「Mac」シリーズ製品に搭載されている、電源管理やバッテリー制御、温度監視、冷却ファンの回転数調整など、ハードウェアの基本的な動作を統括する制御用チップ。CPUとは独立して動作し、オペレーティングシステム(OS)が起動していない状態でも稼働する。

電源ボタンが押された際の起動処理や、ノート型の機種で蓋を開閉した際のスリープと復帰を制御する。バッテリーの充放電やACアダプタの接続状態の認識、本体内部の温度に応じた冷却ファンの回転数調整も行う。
このほか、キーボードのバックライトや状態表示用ランプの点灯、外部ディスプレイの検出といった処理にも関わっている。macOSやアプリケーションはSMCを介して機器の物理的な状態を把握し、制御を行う。
SMCはOSとは別系統で動作するため、OSの不具合とは異なる種類の問題が生じることがある。例えば、バッテリーの充電が異常に遅くなる、ファンが常に高速で回転し続ける、外部ディスプレイが認識されない、スリープから正常に復帰しないといった現象が起こる場合がある。
このような不具合が発生した際には、SMCの設定情報を初期状態に戻す「SMCリセット」という操作が有効とされている。リセットを行うと、それまで保持していた電源管理に関する設定値が消去され、初期値から再構築される。リセットの方法は、デスクトップ型とノート型の違いや、着脱式バッテリーの有無、搭載機種によって異なる。
SMCは米インテル(Intel)社製プロセッサを搭載した、いわゆる「Intel Mac」で採用されていた仕組みで、マザーボード上に独立したICチップとして実装されていた。一方、Apple社製の「Apple Silicon」を搭載した現行のMacでは、従来SMCが担っていた機能の多くがSoC内部の制御機構に統合されており、独立したチップとしては存在しない。従来のSMCリセット操作も用意されておらず、電源管理の仕組みも従来とは異なるものになっている。
(2026.6.30更新)