読み方 : シムスリー
SIM3【Security Incident Management Maturity Model】

CSIRT(Computer Security Incident Response Team)とは組織内でセキュリティインシデントに対応する専門チームのことであり、企業や官公庁など様々な組織に設置されている。CSIRTの実態は組織によって大きく異なり、専任スタッフを抱える高度な体制を持つものから、兼任担当者が緊急時のみ対応する簡易的なものまで幅広い。SIM3はこうした多様なCSIRTの成熟度を評価する共通の尺度として考案された。
SIM3の評価は「組織」(Organisation)、「人材」(Human)、「ツール」(Tools)、「プロセス」(Processes)という4つのカテゴリに分類された合計45の評価項目で構成される。各項目はレベル0から4の5段階で成熟度を評価する。レベル0は該当する要素が存在しない状態を示し、レベル4は継続的な改善サイクルが確立された最も成熟した状態を示す。
具体的な評価項目の例としては、インシデント対応手順の文書化、訓練の実施状況、外部組織との情報共有体制、使用するツールの整備状況などが含まれる。これらを網羅的に評価することで、CSIRTとしての強みと弱点を可視化し、優先的に取り組むべき改善領域を特定することができる。
SIM3の仕様は業界団体のOpen CSIRT Foundationが策定している。欧州では「Trusted Introducer」と呼ばれる国際的に信用できるCSIRTの認証プロセスにも活用されており、一定の成熟度レベルを達成したCSIRTは認証を取得することができる。日本でもJPCERT/CCをはじめとする組織がSIM3を参照しており、国内のCSIRT成熟度向上に向けた取り組みの指針として広まっている。