SAX 【Simple API for XML】
概要
SAX(Simple API for XML)とは、ソフトウェアからXML文書を利用するためのAPIの標準仕様の一つ。アプリケーションとXMLパーサの間の機能の呼び出し手順などを定めている。Java向けに開発されたが他の言語でも利用されている。XML文書の内容に応じて開発者の規定した操作を呼び出すイベント駆動型のAPIとなっている。XMLパーサはXML文書を先頭から一行ずつ順に読んでいき、要素が現れる度に対応する操作を呼び出して処理を実行する。
XMLにおける標準的なAPIにはWebブラウザなどで馴染み深い「DOM」(Document Object Model)も広く知られている。DOMがXML文書全体を読み込んでツリー構造に変換するのに対し、SAXは読み込みながら必要な処理を随時呼び出す形で処理を進める。
DOMに比べると限られたメモリ容量で軽快に動作し、処理の並列化なども行いやすいとされる。一方、文書の構造をたどって任意の位置の要素を対象に操作を行うといった処理は苦手であり、DOMの方が適しているとされる。
(2024.5.10更新)