読み方 : アールティーユー

RTU【Remote Terminal Unit】リモートターミナルユニット

概要

RTUとは、工場や発電所、水道施設などの産業インフラに設置され、センサーからの信号収集や機器への制御指令を通じて、上位の監視制御システムとの間でデータを中継する装置のこと。
RTUのイメージ画像

RTUは、温度や圧力、流量、電圧、水位などを計測するセンサー、およびポンプやバルブ、遮断器といった制御対象と接続される。現場のアナログ信号やデータを取り込んで上位システムへ送信し、逆に上位から受け取った制御指令を出力信号へ変換して機器を動作させる。

通信には有線・無線を問わず様々な回線が利用される。専用線に加え、移動体通信網やIPネットワークを経由する構成も普及しており、通信プロトコルとしては「Modbus」や「DNP3」「IEC 60870」などの産業用の通信規格が用いられる。

RTUは過酷な屋外環境での運用を前提として設計されており、広範な動作温度範囲や防塵・防水性、高い耐ノイズ性能を備える。通信機能だけでなく一定の演算処理や自律制御の機能を持つものもあり、上位システムとの通信が途絶えた場合でも計測データを内部に保存し、設備の運転をある程度継続できる製品もある。

複数のRTUを運用する現場では、SCADASupervisory Control and Data Acquisition)システムと組み合わせて運用されることが多い。中央の監視装置が各RTUから収集した情報を集約し、設備の運転状況の把握や異常検知、制御指令の送信などを行う。電力、水道、ガス、石油パイプラインなど設備や施設が地理的に分散している社会インフラを一か所から集中管理できる。

類似の装置に「PLC」(Programmable Logic Controller)がある。PLCは工場の製造設備における高速なシーケンス制御に適しており、設備の近傍に設置されることが多い。一方、RTUは遠隔地との通信機能と環境耐性を重視した設計であり、広域分散型のインフラ監視・制御に広く使われている。近年は両者の機能が互いに近づいており、明確に区別しにくい製品も増えている。

(2026.7.6更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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