読み方 : アールアールエイチ
RRH【Remote Radio Head】
概要
RRHとは、携帯電話の基地局において、無線信号の送受信や増幅を担う無線装置の部分を、主要な制御部から分離して独立させた装置。通常、アンテナのすぐ近くや鉄塔の上部に設置される。主に4G(LTEなど)で用いられる装置で、5Gでは「RU」(Radio Unit)がこれに近い機能と役割を持っている。

従来の基地局では、信号処理を行う制御装置と無線装置が一体となって地上に設置されていた。しかし、装置からアンテナまでの同軸ケーブルが長くなると、電気信号が熱に変わって失われる「給電線損失」が大きくなる問題がある。
RRHはこのうち無線機能のみを独立させた装置で、これをアンテナ直下に配置することでケーブルを短縮し、送信パワーの効率化と受信感度の向上を実現している。装置内部には、デジタル信号をアナログの無線波に変換する機能や、信号を増幅するパワーアンプ、不要なノイズを取り除くフィルタなどが集約されている。
RRHと地上側の制御装置である「BBU」(Baseband Unit)の間は光ファイバーケーブルで接続される。両者の接続には「CPRI」(Common Public Radio Interface)などの規格が用いられ、デジタル信号のまま高速かつ長距離の伝送が可能である。これにより、局舎に近隣の基地局のBBUを集約して屋外の設備にはRRHのみを設置する「C-RAN」(Centralized Radio Access Network)構成が可能となり、設置スペースの削減や保守の効率化、ネットワーク構築の柔軟性が向上した。