PowerChute
PowerChuteとは?

UPS(無停電電源装置)は外部電源とコンピュータの間に設置される電源装置で、停電が発生した際に内蔵バッテリーから電力を供給することで接続された機器をしばらく動作させ続けられる。しかし、停電が長引けばバッテリーが尽き、コンピュータは強制的に電源が落ちてしまう。
オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションが正常に終了しないままシャットダウンされると、作業中のデータが失われたり、ファイルシステムが破損したりする恐れがある。PowerChuteはUSBケーブルやネットワーク経由でUPSと連携し、電源異常を検知すると残りのバッテリー稼働時間を計算しながら、あらかじめ設定した手順で自動シャットダウンを実行する。
シャットダウン以外にも、電圧変動や停電履歴などの電源品質の記録、バッテリー残量や交換時期の表示、イベントログの管理、メールによる管理者への通知、スケジュール運転といった機能を備えている。管理者が不在の夜間や休日でも、電源トラブルへの対処を自動化できる。
製品のラインナップは利用規模によって異なる。個人・家庭向けの「PowerChute Serial Shutdown」(for Personal)はUSB接続で家庭用UPSとパソコンを連携させる基本的な構成に対応し、中小規模のオフィスやサーバ向けには「PowerChute Serial Shutdown for Business」が用意されている。大規模なサーバルームやデータセンター向けには「PowerChute Network Shutdown」があり、UPSをLAN接続するNMC(Network Management Card)と組み合わせてネットワーク経由で複数のサーバを一括管理できる。
PowerChute Network ShutdownはVMwareやNutanixなどの仮想化環境にも対応しており、仮想マシンを含めたシャットダウンの順序制御や、電源復旧後の起動順序の制御も行える。APC製UPS専用のソフトウェアとして、ハードウェアとOSの橋渡し役を担っており、工場設備や医療機器、監視システムなど突然の停止が許されない現場で導入されている。