Payara
Payaraとは?

Javaアプリケーションを単独で開発する場合、トランザクション管理、データベース接続、認証処理といった業務に必要な機能を一から実装する必要がある。Payaraはこれらを統合的に提供することで、開発者がアプリケーション本体の実装に集中できる環境を整える。Jakarta EEの各種仕様に対応しており、大規模な業務システムの基盤として広く利用されている。
主な製品として、フル機能版の「Payara Server」と軽量版の「Payara Micro」がある。Payara Serverは複数アプリケーションの統合運用や管理機能を備え、従来型のサーバ環境に向いている。Payara MicroはJARファイル一つで起動できる単体実行型で、DockerやKubernetesといったコンテナ技術との親和性が高く、マイクロサービス構成での利用を想定している。
2014年に「GlassFish」から派生して開発が始まった。GlassFishはJava開発元の米サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)が開発し、同社を買収した米オラクル(Oracle)社が引き継いだアプリケーションサーバ製品だが、コミュニティ版の商用サポートが終了したことを契機にPayaraプロジェクトが発足した。GlassFishのコードベースを引き継ぎながら、安定性や修正対応の面で改良を重ねており、既存資産を活かした移行がしやすい。
ライセンスはオープンソース版(Community)と商用版(Enterprise)に分かれており、Enterprise版では長期サポートや脆弱性パッチの優先提供が加わる。Jakarta EE仕様の更新への追従も継続されており、クラウドネイティブ向けのMicroProfile仕様にも対応している。管理画面やコマンドラインツールによる設定・監視機能も備え、開発から運用までを一貫して支える構成になっている。