P-GW【Packet Data Network Gateway】
概要

第4世代携帯電話(4G)の標準規格であるLTEのネットワーク構造は、無線区間を担う「eNodeB」(基地局)と、地上のコアネットワークである「EPC」(Evolved Packet Core)に大別される。EPCは「MME」(Mobility Management Entity)、「S-GW」(Serving Gateway)、「P-GW」(Packet Data Network Gateway)などの要素で構成され、それぞれが役割を分担してモバイル通信サービスを実現している。
P-GWの主な役割は、IPアドレスの割り当てとパケットの転送だ。端末がLTEネットワークに接続する際、P-GWが端末に対してIPアドレスを払い出す。このIPアドレスをもとに、端末とインターネット上のサーバとの間でパケットのやり取りが行われる。端末が移動しても、P-GWが割り当てたIPアドレスは維持される仕組みになっており、継続的な通信セッションが保たれる。
P-GWはポリシー制御とQoS(Quality of Service)管理も行う。通信事業者が定めたデータ通信のルール(帯域制限や優先制御など)を「PCRF」(Policy and Charging Rules Function)から受け取り、パケット転送に反映させる。通信量に基づく課金情報の収集も行い、利用者の契約プランに応じた制御が実現される。
4Gコアネットワーク内での位置づけとしては、端末に近い側のS-GWとインターネットの間に配置され、S-GWから受け取ったパケットを外部ネットワークへ転送する役割を担う。5Gネットワークへの移行に伴い、従来のP-GWの機能は5GC(5G Core)における「UPF」(User Plane Function)へと引き継がれている。