読み方 : オープンローミング
OpenRoaming
OpenRoamingとは?

従来の公衆Wi-Fiでは、場所ごとにネットワーク名を手動で選び、メールアドレスの登録や利用規約への同意など煩雑な手続きが必要だった。暗号化されていない通信や共通パスワードの使い回しも多く、盗聴や偽のアクセスポイントによる情報詐取のリスクもあった。
OpenRoamingの中核となるのは「Passpoint」(Hotspot 2.0)と呼ばれる技術規格である。端末は近くのアクセスポイントから発信される情報を読み取り、自身の認証情報と照合して接続可否を判断する。一致すれば暗号化された方式で自動的に認証が完了する。通信内容も常に暗号化され、偽のWi-Fiスポットへの誘導も自動的に防がれるため、従来の公衆Wi-Fiより安全性が高い。
端末の認証では、ネットワークを提供するアクセスネットワークプロバイダと、利用者の身元を管理するアイデンティティプロバイダ(IdP)が分離している。移動体通信事業者(携帯キャリア)、米グーグル(Google)社や米アップル(Apple)社といったITサービス大手、大学などがIdPとして機能し、空港や駅、商業施設などの設置者がアクセスネットワークプロバイダとして参加する。両者はWBAが管理する信頼の連合体を通じて結びついているため、個別に契約がなくても認証が成立する。
携帯電話の国際ローミングと同様の感覚でWi-Fiを利用でき、施設側が独自の認証システムを構築するコストを削減できる点でも普及を後押ししている。2023年時点で対応Wi-Fiスポットは世界300万か所を超えており、商業施設や交通機関、教育機関など様々な場所での導入が進んでいる。