OpenAI o3
OpenAI o3とは?

同社が展開する「o」シリーズは、2024年9月に初代モデル「o1」から始まったシリーズで、「GPT」シリーズとは設計思想が異なる。o3はo1に続く改良版に位置づけられる。「o2」ではなく「o3」と命名されたのは、イギリスの携帯電話事業者「O2」との商標上の競合を避けるためとされる。
o3の内部処理では、「思考連鎖」(CoT:Chain-of-Thought)と呼ばれる手法を用いて、問題を複数のステップに分解しながら論理的な推論を組み立てる。この推論プロセスはリアルタイムで可視化されており、AIがどのような手順で結論に至ったかを利用者が確認できる。思考にかける時間も柔軟に調整でき、単純な質問には短時間で、複雑な課題には多くの時間をかけて処理する。
大規模な強化学習によって「自力で考える能力」を高めるアプローチが採用されており、知識量の拡大だけでなく論理的思考力そのものを向上させている。また、文字と画像を組み合わせた「マルチモーダル」型の思考連鎖をトレーニングに取り入れており、図表や画像の分析能力も前世代から向上している。社外専門家による評価では、o1と比較して困難な実世界タスクでの重大なミスが20%少なく、プログラミングやビジネスコンサルティング、創造的なアイデア出しの分野で特に優れているとされる。
OpenAI o3はChatGPTの有料プランおよびOpenAI APIを通じて利用できる。2024年12月に発表されたのは軽量モデルの「o3-mini」で、標準モデルのo3は2025年4月に発表された。o3と同時に、o3-miniの改良版「o4-mini」も発表されている。さらに2025年6月には、o3を基盤としてより多くの計算リソースを投じ信頼性を高めた上位モデル「o3-pro」がリリースされた。