読み方 : モプリア

Mopria

概要

Mopriaとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末から、機種ごとの専用ドライバを個別にインストールしなくても、無線でプリンタや複合機へ印刷やスキャンができるようにする標準規格。非営利団体のMopria Allianceが仕様策定と普及を推進している。
Mopriaのイメージ画像

従来、モバイル端末からの印刷では、プリンタのメーカーや機種ごとに専用の印刷アプリやドライバを用意する必要があった。一方、Mopriaに対応した端末とプリンタであれば、同一のネットワーク内に接続するだけで、オペレーティングシステム(OS)の標準印刷機能を通じて共通の操作で印刷できる。

印刷機能としては、写真や文書、Webページなどをアプリから選び、近くの対応プリンタを指定して印刷する。カラーや白黒、部数、両面印刷、用紙サイズ、印刷範囲、向きといった設定を行えるほか、企業向けにはユーザー認証やPIN印刷、ステープルなどの後処理機能にも対応する。印刷だけでなくスキャンにも対応しており、対応する複合機(MFP)やイメージスキャナーで読み取った文書を端末へ直接取り込むことができる。

AndroidではMopriaの印刷機能が標準の印刷サービスに組み込まれている端末が多く、追加のアプリを入れずに対応プリンタへ印刷できる。より多くの機能を使いたい場合は、「Mopria Print Service」を導入することもできる。Chrome OSやWindowsでも利用できるが、iOSは原則非対応で、米アップル(Apple)社独自の「AirPrint」仕様が同じ役割を担っている。

企業のオフィス環境では、複数メーカーのプリンタが混在していることが珍しくない。Mopriaを利用すれば機種ごとのドライバ管理が不要になり、IT部門の運用負荷を軽減できる。利用者から見ても、部署やフロアが変わって使うプリンタが変わった場合に、同じ操作方法で印刷できる利点がある。

標準を策定するMopria Allianceは2013年にキヤノン、米HP社、韓国サムスン(Samsung)、米ゼロックス(Xerox)社の4社によって発足した業界団体で、その後、エプソンやブラザーなど主要なプリンタメーカーが加わった。2026年現在、Mopria認証を受けたプリンタは1億2000万台を超え、認証製品のモデル数は1万を超える規模に達しているとされる。

(2026.9.25更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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