読み方 : エムピーエス

MPS【Master Production Schedule】基準日程生産計画

概要

MPSとは製造業において製品ごとの生産数量と生産時期を定めた計画。販売計画や受注情報、在庫状況などをもとに、どの製品をいつどれだけ生産するかを時間軸に沿って具体化したもので、現場の生産活動をコントロールするための起点となる。
MPSのイメージ画像

週単位または日単位の粒度で作成され、計画期間は数週間から数か月程度に及ぶことが多い。販売計画や受注残、保有在庫などを踏まえて策定され、完成品レベルでの生産量と生産時期を品目ごとに明確化する。

生産管理の体系において、MPSは上位計画として扱われる。MPSで定めた生産数量と時期をもとに、部品・原材料の調達計画である資材所要量計画MRP)が展開され、設備・人員の負荷を確認する能力計画もMPSを基礎データとして立案される。MPSの精度が低下すると、過剰在庫や欠品、設備・人員の非効率な運用といった問題がサプライチェーン全体に波及する。

MPSの策定では、需要と供給能力の整合を図ることが求められる。需要予測が過大であれば過剰在庫や資金の滞留を招き、過小であれば欠品や納期遅延が発生する。生産設備の稼働上限や部品の調達リードタイムなどの制約条件も考慮しなければならないため、販売・生産・調達の各部門が連携して計画を作成する企業も多い。

一度策定した計画は固定的なものではなく、需要変動や在庫状況の変化に応じて定期的に見直される。近年ではERPシステム(Enterprise Resource Management)や生産管理システム(MES)と連携し、実績データや受注変動をリアルタイムに後続工程へ反映する運用が一般化している。

(2026.6.25更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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